BUSINESS 職場のメンタルヘルス管理
医療でなく、法令でない職場改善の処方箋
職場で良好なメンタルヘルス
企業が問題とするメンタルヘルスは、職場における、または職場が原因の従業員の心身の不調です。職場のメンタルヘルス不調は、職場の雰囲気や場合によっては秩序を乱し、経営効率を阻害し、ひいては生産性を落とし、場合によっては風評被害の影響を受けることになります。経済産業省では各企業の「健康経営」実施に向けて健康経営優良法人の認定などを行っています。
職場で良好なメンタルヘルスは、職場内でのコミュニケーションを良くし、問題点や課題を共有し、離職等を防ぐために必要なことですが、「仲良くしましょう」では長くは続きませんし限界があります。「仲良く」とは感情で、半永久的に仲良くすること自体は不可能なことです。職場での「仲良くする」というコンセプトは、短期間は可能でも中長期では困難です。弊社の推奨するメンタルヘルスの第一の目的はあくまでも職場内の改善です。
改善のステップの第一は、「リスペクト 心になくても形から」の川柳のとおりです。感情面の仲の良さを職場の方針とした場合、仲が悪くなった場合には感情を訴えてきた職場は感情に左右されて収拾がつかなくなります。ですから、好き嫌いは個人の自由で改める必要はありません。しかし職場ではビジネスパーソンとして「リスペクト」尊重の念を欠いてはいけません。これは事業主や役員など偉い方から始め、継続しなくてはならないルールまたはメソッドです。
メソッドは次の5つで、受容・傾聴・共感と承認のスキルです。
5つのメソッド
1.顔上げあいさつ PC画面から目を離し、顔を上げて挨拶をする
2.ですますハイ会話 偉い人からですますハイの会話 平等にリスペクト
3.うなずき表現 リモートを含み会話ではうなずくことが重要
4.一声掛け運動 苦手な人に向け定期的に一声掛けをする
5.観察朝礼 全員朝礼で今日のイベント、問題点・課題を述べる
※書籍「職場のコミュニケーション 改善の処方箋」から引用
メソッドの効果は比較的早めに現れます。上記のメソッドはいつからでも簡単に始めることができます。しかもコストはかかりませんが、途中で止めないという意思や決定がないならお勧めしません。
メンタルヘルス不調の原因の多くは、人間関係にあります。多くの人にとって仕事は必要なことで1日の大半の思考を費やしています。その多くの時間をつらい時間にしないための一方策として、医療でなく、法令という縛りでなく、職場の平等なルールで改善することは方法として自然であると考えています。
メンタルヘルス管理メソッド導入時に労使の協定を締結して約束を明確にすることをお勧めします。
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